「あしたのまち・くらしづくり2008」掲載 |
<企業の地域社会貢献活動部門>あしたのまち・くらしづくり活動賞 振興奨励賞 |
マツダスペシャリストバンクによるボランティア人材派遣 |
広島県府中町 マツダ株式会社 |
活動記録 <派遣件数> 1994~2007年度…2861 <派遣内容> 業務派遣例 進路・仕事について講演、自動車設計製造について講演 これからのクルマと新技術について講演、接遇/マナーについて講演 ロータリーエンジンの分解組立実演、商品開発について講演 等 プライベート派遣例
マツダは、企業活動を通じて、地域の経済・産業の活性化に寄与する「良き企業市民」として、地域との連帯・共生に努め、豊かなまちづくりに貢献することを基本理念に、様々な社会貢献活動に取り組んでいます。社会貢献活動の中でも、特に地域社会のニーズに即した活動を行なうのが特徴で、ボランティアなどの人的貢献を推進しています。この人的貢献の柱となっているのが、「マツダスペシャリストバンク」です。 これまで、マツダは、地域行事への各種協賛等を行なっていましたが、地域とのかかわりをもう一歩深め、企業として積極的に地域に貢献していく姿勢を打ち出していくために、社員のボランティア活動をマツダグループあげて支援する「マツダ地域貢献委員会」を1993年6月に発足させました。社会貢献、地域貢献活動を行なうための組織「マツダ地域貢献委員会」で施策を検討していく中で、「ヒトによる貢献」が提案されました。これは、1994年の広島アジア競技大会の1年前に行なわれたプレ大会で、様々なボランティア要請を受けたのがヒントになったものです。地域でいろいろな活動やイベントをするにも、人材は必ずしも十分でなく、地域は「人」に困っているのではないかと考えたのです。 専門知識を持った社員による講演、元一流スポーツ選手によるスポーツ指導、長年培った趣味や特技の実演などは、きっと地域の人から喜ばれるのではないかということで、このような特技を持った人材を「スペシャリスト」と呼び、1994年9月、地域では先駆的な地域社会に出かけていく人材バンクを設立しました。 2万人の社員を抱える会社だからこその豊富な人材を活用した「マツダスペシャリストバンク」は、グループ企業の社員・OBの中で、専門的な知識、技術、技能や特技・趣味などを持つ人を登録し、地域からの派遣要請に応えるために発足して以来、地域各種団体からの要望にお応えし、延べ約3000回の派遣を行ない、地域の方々に大変喜ばれています。 このような活動が認められ、2004年に『ワンモアライフ勤労者ボランティア賞』の「ナイスアシスト賞」を受賞しました。 登録テーマは多岐に渡り、登録外のテーマ、遠方への派遣をご希望の場合にも、事務局にご相談いただくよう働きかけを行なっており、可能な限りお応えするよう努力しています。 最近では、社会的に感心の高まっている環境問題について、「車の新技術について」や「環境について」の講演依頼も増加してきています。また、小中学校において総合学習の時間が設けられたことから、職場体験学習のための「マナー講座」の講師派遣要請が多数寄せられ、地域のニーズにお応えしています。 マツダスペシャリストバンクのように、社員・OB個々人の活動を会社が支援することにより、ボランティアの活動範囲、領域、分野、活動時間が大幅に拡大しました。登録者と地域社会、当社と地域社会間のコミュニケーションの大幅な拡大や、マツダグループ企業全体に企業市民としての意識が定着することやモラルが向上すること、そして、業務関連分野の派遣においては、社員の業務スキルアップにも繋がってきています。 今後も、その時々の地域社会のニーズに応え、活動を促進していきたいと考えています。 |