「あしたのまち・くらしづくり2013」掲載
あしたのまち・くらしづくり活動賞 振興奨励賞

暮らし良い地域を目指して!幸田町を知ろう!
愛知県幸田町 幸田町生活学校
 近年、「地域力」の大切さが言われている。愛知県西三河地域に位置する幸田町(人口3万8884人、平成25年6月1日現在)においても多世代交流が少なくなっていると感じている。幸田町生活学校は、人が出会い、ふれあい、支えあい、育ちあう地域づくりの「場づくり」が大切と考え、幸田町全体を対象とした活動と幸田町芦谷公民館での活動の二つの活動を行なっている。
 幸田町全体を対象とした活動としては、町民会館あじさいホール(定員200人)において平成22年落語会、平成23年、平成24年、平成25年と続けてチャリティライブを開催した。幸田町民会館を管理している文化振興協会も同様に「場つくり」の大切さを考えており、ライブ等の出演者の紹介、交渉の仕方、チラシ、ポスター作り、会場つくり等いろいろな場面で相談に乗っていただいている。
 3.11以後は、東日本大震災復興支援も目的に加えた。歌の力で思いを一緒にしていただいた参加者のチケット代全額と募金を義援金として地元の中日新聞社を通し送った。
平成23年度「日和音」コンサート(入場料無料) 募金2万8573円
平成24年度「EMOTINASL VOICEIS」チケット代9万5500円、募金7万6930円
平成25年度「津軽三味線 山口晃司」チケット代10万円 募金2万2822円、東北被災者が作られたアクリルたわし「ひまわり」100個用意し完売。
 今後も復興への遠い道のりを応援していこうと考えている。

 幸田町芦谷公民館では、「ふれあいいきいきサロン」を行なっている。平成4年より「今私たちにできることは―安心して老いるために」をテーマに学習会や住民アンケート、独居老人への聞き取り調査を行なった。体が不自由になっても在宅、地域で生活したいという人が多い結果であった。公的な高齢者福祉とともに、地域での高齢者の生活や生きがいを支えるシステム作りが必要と考えるに至った。
 家庭的な雰囲気で高齢者が集える場所が必要と考え、幸田町の老人福祉計画をまとめる際にサロン構想を提案した。「ふれあいいきいきサロン」が取り入れられて、モデルケースとして平成9年に芦谷公民館で開設された。翌年から補助金5万円がつけられた。70歳以上を対象に毎週金曜日の午前中、年間40回以上開かれている。平成21年には500回、平成24年には15周年を迎えた。現在幸田町内に26か所でサロンが開かれている。
 当初高齢者が集う場所として始めたが、サロンの会員以外の高齢者、多世代の人々に関わってもらえるよう開放的な場にしていきたいと考えている。夏休みを利用した青少年等のボランティア福祉体験学習の中学生、社会福祉協議会への実習生(大学生)を積極的に受け入れている。昨年15周年記念事業として行なった記念式典、活動発表(ハンドベル演奏、作品展示)、「うたごえ喫茶」には幸田町長始め、地域選出の町会議員、芦谷区長にもご臨席いただき、地域住民、町内各地のサロン活動者も一緒にバンドの演奏にあわせ歌った。また、年に3~4回程度、サロン会員以外も日本舞踊等鑑賞会や学習会、作品作り等にお誘いをしている。今年度は、5月31日に「熱中症予防講座」を開催した。サロン会員、生活学校生以外に25名の参加者があった。
 地区の公民館等を利用して身近な場所で世代の違う人々が一緒に集い、楽しむ場や学ぶ場をもっと増やしていくことがますます必要となってくる。私たちが活動するだけでなく、他のサロンや団体にも広がって人との絆の力となることを期待している。

 これまで、その他に次の活動をしている。
1.環境活動
 平成2年発足と同時に町内の汚れた水を調査したことから水を汚さない天然洗剤の使用を勧めた。次にごみの減量を目指し、分別推進活動を行政と一緒にごみ減量シンポジウム開催や白色トレーの分別立ち当番を行なった。平成11年4月、全町にごみの分別化がされることとなった。
 また、平成19年には、さらなるごみ減量に取り組むレジ袋削減を進めた。町民400名を対象にレジ袋削減とマイバッグ運動のアンケート調査をした。袋をもらう人も多いが、マイバッグで買い物をする人が増えていることを確認できた。こうた産業まつりで町とともにレジ袋削減キャンペーンを行ない同時に開催している生活展で、手作りマイバッグの展示で推進をアピールした。平成21年1月、町と町内スーパー等や薬局等8業者と町内各種団体の一つとして「レジ袋削減協定」締結に参加し2月には、レジ袋有料化にあたりマイバッグ持参率の向上を図るため町職員とともに町内6か所でキャンペーンを行なった。平成21年4月有料化された。現在10業者と締結している。

2.福祉活動
 ふれあいいきいきサロン以外に平成8年より町内にある特別養護老人ホーム「まどかの郷」で月1回第3木曜日に出前喫茶「カメリア」を行なっている。

3.消費者講座
 年1回こうた広報で一般町民も募集し、消費者啓発に取り組んでいる。
平成16年度「健康食品をめぐる問題」
平成17年度「消費者被害」
平成18年度「通信販売 インターネットショッピング」
平成19年度「これからの生活設計と年金」
平成20年度「クレジットカード」
平成21年度「わが家の食事がいちばん!」
平成22年度「サプリメントのつきあい方」
平成23年度「成年後見制度」
平成24年度「セカンドライフを考える」を行なった。
平成25年度「知って得する相続税・贈与税」

4.その他
 毎年11月の生活展では、1年間の学習や調査の結果などの展示発表と喫茶ブースを開いている。また、年1回学習内容や活動をまとめて生活学校新聞「かめりあ」を発行し、全戸回覧している。