「ふるさとづくり2002」掲載 |
<集団の部>ふるさとづくり賞 振興奨励賞 |
地域の子はわが子と思い平等育成 |
愛知県名古屋市千種区 春岡学区子ども会育成連絡協議会 |
私たちの地域は戦後闇市として発展した商店街と住宅地、経済の発展とともに青少年にとって良い環境でなくなりさらに過疎化が進み加えて自由主義の履き違いからか自己中心的行動が目立ち人と人とのふれあいの連帯感の希薄化によって子どもの健全育成の基本的担い手である単一子ども会組織の活動において子どもに対しての扱いに不平等が、昭和47年私がこの集合組織の長になって判明した。地域の子は全て平等に恩恵を受ける権利がある。そのためにはまずキャッチフレーズとして「地域の子はわが子と思い平等育成」しようと呼びかけ単一子ども会行事から全体行事に切り替え、全ての子どもが自己意識で参加し、子ども同士の異学年集団の中で伸び伸びと楽しく遊ぶ中で、学校・家庭で教わった礼節、感謝、思いやり、労りといった道徳的行為を実践体験させて身につけさせるよう活動展開を30有余年継続して今日に至る。 活動の歩み 子ども会は昭和23年児童福祉法が施行されて、児童民生委員・自治会長の努力によって自治会単位に翌24年から誕生し40年に当地域においては31子ども会が誕生し、そして単一子ども会の情報交換、研修、連絡の場として連合体が40年に結成された。 私は昭和47年サラリーマンとの二足の草鞋で連合体の代表を、子ども会の「こ」の字も意義も知らない状態で引き受けたのでまずそこから勉強し、子どもが不平等な状態にあることを知り真剣に取り組み、改善していかねばと痛感するとともにその責任の重さをどっしりと受け止めました。 まず単子の活動状況を観察したところ、活発な子ども会もあるが、何も活動していない子ども会があって、同じ学校の子どもでありながら不平等な扱いをされていることを知り、この対策として考えたことは、学区子ども会主体の行事をもって、誰でも気楽に自ら好む行事に参加できるよう門戸を開くために、「春岡の子はわが子と思って」皆で心健やかな子を育てようと単子の世話人を説得し協力を得て推進展開し今日まで歩み続けて参りました。 具体的な行事 *「春岡の子はわが子と思って」というキャッチフレーズをどう、異学年集団の活動の場で生かしていくかに腐心苦労し下記のような行事を実施して参りました。 *行事分類として。 (1)男女別高学年行事 男子はソフトボール大会…父親最低1名参加呼びかけ 女子はドッヂボール大会…母親最低1名参加呼びかけ (2)低学年行事(親子ふれあい) *公共施設へのバスレクリエーション 行き先(愛知子どもの国・木曽三水公園[2か所]海南子どもの国等) *クリスマス会 儀式的なものでなく、サンタと楽しくワイワイガヤガヤ遊ぶ (3)年少リーダー研修行事 子どものリーダーを養成するための行事 *1泊または2泊3日のキャンプを下記場所で実施 駒が原分校・佐久島キャンプセンター・県民の森 *宿舎利用研修は下記少年自然の家利用 愛知青少年公園宿舎・関少年自然の家・土岐少年の家 *デイキャンプ 地域広場・学校内・武豊キャンプ場・鹿の子公園 以上のごとく数多くの施設場所で多くの子どものリーダー養成に努めてきたが、子どもを取り巻く環境の変化で自然発生的に参加者が減少していき実施を取りやめる結果になってしまった。 4)教養活動行事 子どもの火遊び防止と防火意識の高揚を狙って年末に夜警を少年リーダー30名から40名参加して継続。本年で27回実施。 付記 年末夜警においては毎年中日新聞にて報道され他の地域の子ども会の啓蒙刺激剤になっている。またNHK衛星テレビでも大きく取り上げられたこともありました。 その他キャンプ・宿泊研修以外の活動大半が新聞報道されてきました。 活動資金の規模と調達方法 子ども会は自主団体のため前述の活動に対しては、まず自治会の支援なくしては出来ない、自治会の援助助成金も自治会の財政事情でまちまちでありわれわれの団体に対する助成金も運営に事欠くような些細な額、よって行事は受益者負担をお願いし参加費や一般経費負担として子ども1人年30円徴収と下記のような資金を得て活動を展開して参りました。 (1)市からの単子助成金 (2)学区助成金 (3)福祉協議会助成金 (4)安全研修助成金 (5)個人または団体からの祝儀 (6)その他 以上の資金だけでは子どもに十分な手当てが出来ないので、広い範囲から子ども会を支援してもらうため子どもの保護者や子ども会理解者から資金を集めるべく育成会を作り、資金調達して世話人の慰労は極力節約し子どもオンリー方針で資金運用して参りました。 育成会資金、子とも会の減少に伴って余裕が出来てきたので、15年間で打ち切りました。 成果と展望 昭和40年に31単子子ども会で春岡学区子ども会連絡協議会を結成し、春岡の子はわが子と思い単子の世話人の力を合わせ精一杯前述の活動と新聞報道で他の子ども会の模範として子どもの心健やかな成長を願って頑張って参り、その成果は20年誌、30年誌で示すごとく満足すべき活動であったと自負しています。 平成17年に迎える40周年今着々と資料収集努め、学区子ども会の歴史として後世に残したいと考えています。 しかしながら年々歳々高齢化、少子化が進む中で社会構造の変化によって連帯感の希簿化によって子どもを取り巻く環境は下向線をたどり平成14年現在7子ども会という寂しく厳しい状況に追い込まれ、21世紀を担う子どもたちが大丈夫かなと明るい展望なく暗い思いがして参りました。 この状況を今一度大人が子どものため見直す重要な時期、明るい21世紀実現のため努力頑張ってほしい。 私個人としては、子どもとスキンシップの交流をして子どもの目の高さで話し合いが出来るよう心がけ20年来毎朝登校児童の交通安全指導をする傍ら挨拶運動を雨の日、雪の降る日、照る日、寒い日いとわず子どもたちからニックネームのガンジーと声かけられながら楽しく元気よく笑顔で挨拶交換して登校を見送りさわやかな朝の一時を過ごしています。 このように地域の大人がもっともっと子どもに笑顔で挨拶を送ったら子どもは素直に笑顔で挨拶返してくれる。こうした挨拶交換から子どもは心豊な思いやり、労り感謝を身につけ成長していくことと信じて止まない。 大人も力合わせ頑張りりましょう。 |