「ふるさとづくり2002」掲載 |
<集団の部>ふるさとづくり賞 振興奨励賞 |
地域との交流―ふれあい、幼児からお年寄りまで― |
兵庫県洲本市 兵庫県立洲本実業高等学校 |
電気機関車・電気自動車の試乗で地元の子どもたちとのふれあい 平成13年3月18日、洲本市社会福祉協議会主催の「第6回社協のつどい」に機械科生徒が参加し、生徒の製作による電気機関車・電気自動車を展示、「ふれあい体験コーナー」で地元の子どもたちに試乗してもらった。 延べ300人近くの子どもたちが次々に押しかけ、機関車にまたがって歓声を上げながら楽しい時間を過ごした。また、多くの方々から製作の過程や構造等について質問を受け、生徒たちにとっても貴重な体験学習となった。 地元商店街のホームページ作成 平成13年1学期〜2学期、商業科3年生が、地域(洲本市)の商店街の活性化のために、科目「総合実践」の中で1学期に12店舗、2学期に14店舗分のホームページを作成した。生徒は2人ペアで1店舗を担当した。デジタルカメラで店内や商品を撮影して店の特徴を調べ、それをもとにページを作成。店のムード、お勧め商品の紹介、店主らへのインタビュー、工夫した文字、画像、イラストなどを組み合わせて「どうすればより効果的にお店の宣伝になるか」を考えながら制作した。作品は2学期末に店主ら30人が出席した発表会で披露された。「写真が多く、店の様子がよくわかる。」と好評であった。 「電子工作教室」で中学生とのふれあい 平成13年8月 夏休みを利用し、新聞等を通じて電気に興味のある中学生に呼びかけ、電気科の生徒(主に3年生)が学校で身につけた知識・技能を生かして、ラジオなどの電子工作の指導を行った。10名余りの中学生がハンダごて等を使って一生懸命、汗だくになりながら作品を作る、その過程で得られる高校生と地元の中学生との心のふれ合いは父兄にも好評であった。 「ふれあい訪問活動」でお年寄りとのふれあい 平成13年9月、電気科・商業科の生徒が、学校で学んだ技能を生かして地域のお年寄りの手助けをしようと、一人暮らしの高齢者宅を訪問し、お話相手と簡単な電気器具の修理や掃除などを行う「ふれあい訪問活動」を2回に分けて行った。 民生委員・社会福祉協議会を通して訪問の受け入れ希望を募り、生徒数人ずつの班編成をして訪問。ぐちを聞いてあげたり、玄関のチャイムが聞こえにくいのを修理してあげたり、高くて手が届きにくい蛍光灯の掃除をしてあげたり、手分けして修理や掃除を行った。活動を通して、高齢者からも生徒からも喜びの声が多く聞かれた。「次回はいつですか?」と聞かれるほど好評であった。 老人ホーム慰問でお年寄りとのふれ合い 平成13年9月 家庭クラブと演劇部の生徒が、地元の老人ホームを慰問、手作りのクッキーやケーキを食べながらおしゃべりや演劇・カラオケを楽しんでいただいた。早くからこの日を待ち望んでおられたお年寄りも多かったようである。 地元商店のPRポスター制作 平成13年11月、科目「商業デザイン」を選択している商業科・国際リゾート科の3年生16名が、地元商店街にかつての客足を取り戻してもらおうと、商店をPRするポスターを制作した。これは実在する店舗のポスターを制作することにより、より実践的な力を身につけようと昨年から続けていることである。9月中旬に生徒たちは市内の9店舗を訪れ、店のイメージや客層などを取材し、それをもとに若い感性を生かして様々な工夫をこらし、縦80cm横60cmのポスターを完成させた。 商店主らは「若い感性が光った作品ばかり。今後の商品展開の参考になる。」と喜んでいる。 地元の「福祉祭」で電気機関車試乗による子どもたちとのふれ合い 平成13年11月 地元の福祉祭に機械科生徒が参加し、生徒が製作した電気機関車を展示、子どもたちに試乗してもらった。延べ200人以上の子どもたちが試乗。何度も乗車する子どもも多数いた。 ふれあい修理活動 平成13年12月、電気科・機械科・商業科の有志生徒16名が、自分たちが学んだ技術を地域の人たちとの交流に役立てるため、総合福祉会館に市民から持ち込まれた家庭電気製品や生活用品の無料修理サービスを行った。ラジオ・テレビ・ビデオ・パソコンなどの修理だけでなく、「使用方法が分からない」など、依頼は50件を超えた。すぐに原因が判明し簡単に修理できるものもあれば、部品不足のためにその場では修理できず、学校まで預かって帰るものもあった。 「捨てなくて良かった。これでまた使える。」、「パソコンとテープデッキを修理してもらいましたが、再び使えるようになり助かりました。」など、多くの人々から感謝の声が聞かれた。 地元のイラストガイドマップ制作 平成14年1月、国際リゾート科の2、3年生が、洲本市の観光振興に役立たせようと、それぞれ2種類(洲本市と淡路島)の観光マップを制作した。これは、縦2・2m、横1・3mの大判で、昨年夏から約60時間をかけて制作したもので、施設、道路、観光地などを色彩豊かに描き、生徒自身が作った和文・英文両方の案内文をつけて紹介している。関西国際空港からの玄関口である洲本ポートターミナルビルに設置されており、「ポイントを押さえたわかりやすい絵図で、なかなかの力作」と評判である。 「21世紀兵庫長期ビジョン」の実現に向けての取り組み 平成14年4月〜、「21世紀長期ビジョン」の実現に向けて、本校がその対象校として選ばれた。これは総合学習の時間や生徒会活動、クラブ活動などの場を活用して、高校生の視点でみた若者にもわかりやすいビジョンをまとめ、その成果物は、様々な場での発表や展示などに用い、同世代はもとより幅広い県民を対象に、ビジョンの普及、ビジョン実現に向けた意識の高揚を図ることがねらいである。商業科3年生が教科「課題研究」の中で「高校生によるわかりやすいビジョンの作成」に取り組んでいる。 年間のスケジュールとして、 ステップ1…ビジョンを知るためのガイダンスを実施(5〜6月) 趣旨…プロジェクトに取り組む大前提としての基礎知識を学ぶ。 ステップ2…事前学習に取り組む(6〜7月) 趣旨…21世紀兵庫長期ビジョン、全県ビジョンの冊子をもとにビジョンを学び理解を深める。 ステップ3…取り組みテーマの選択(7月) 視点…郷土淡路の将来へ向けての課題・展望 ステツプ4…調査・情報収集の実施(8〜10月) ステップ5…成果物の作成(11月〜12月) ステップ6…知事・教育長へのプレゼンテーションを実施(1月) |