「ふるさとづくり2005」掲載
<集団の部>ふるさとづくり賞 振興奨励賞

心のふれあうふるさとづくり―市民まつり―
埼玉県朝霞市 朝霞市コミュニティ協議会

 朝霞市コミュニティ協議会は、昭和57年創立しました。現在、いろいろなかたちでコミュニティづくり活動をボランティアで展開し、現在は30団体が加盟しております。当協議会は、日頃より30団体の協力のもと様々な自主的なコミュニティづくり活動を展開しております。
 当協議会が創立以来、常に目標にかかげてまいりましたことは、「地域と地域とのコミュニティづくり」、誰もが朝霞をなつかしく誇れる「心のふれあうふるさとづくり」でした。


地域の小さなまつりから市民総出のまつりへ

 今年で22回目を迎える朝霞市民まつり「彩夏祭」は、当協議会の主催する一大イベントで、様々の催し物を同時に行なっています。はじめは地域のおまつりという小さなスタートでしたが、この市民まつりも当協議会の加盟団体が中心となって市民、そして行政や警察のご理解ご協力をいただきまして、年々盛大になってまいりました。
 とくに若い世代の人たちを中心に今年は計画を進めております。若い人たちに自分たちのふるさとのまつりを誇りに思ってもらい伝統的なまつりを代々受け継いでもらえれば良いふるさとづくりになると考えております。
 そのため加盟団体と市民が一体となって取り組んで、市民一人ひとりが創り上げるまつりになっています。
 なかでもまつりの最大イベントである「関八州よさこいフェスタ」については、関東地域でいち早く鳴子踊りを取り入れたことで有名です。年々参加チームも増え、お年寄りから小さな子どもたちまで鳴子を片手に色とりどりの衣装で祭りを盛り上げています。まさに市民みんなで参加するまつりなのです。
 まつりは3日間開催し、最終日の翌日の清掃活動は当協議会の加盟団体とまつりに参加した鳴子チームから多くのボランティアが参加し行なわれています。清掃活動までが市民まつりの一環という考えで自分たちの手で最後まで活動しています。こうした形の活動が人と人の心のふれあいにつながり、毎年気持ち良くまつりを終わらせることができます。


黒目川を桜の名所に

 そして清掃活動、水質検査
 また当協議会は、朝霞市内を流れる黒目川を中心に「心のふれあうふるさとづくり」として活動をしております。当協議会創立と同時に川の土手に100本以上の桜を植樹しました。今では全長400メートルの桜並木となり朝霞の名所となっています。春のお花見シーズンの前には、毎年黒目川の清掃活動に取り組んでおります。
 この清掃活動は、当協議会の加盟団体のみならず毎年多くの市民参加もあります。定期的に行なわれている水質検査の数値も昭和59年(21年前)CODの値が24・0だったものが平成15年には2・7まで下がりました。お蔭様で黒目川の水もきれいになりつつあり、魚が戻ってきている状況です。とくに子どもたちにとって黒目川が自分たちのふるさとの川として心に残るよう、これからも黒目川の清掃活動を続けていきたいと考えております。
 今年は、災害時の対応についてと防犯について地域で真剣に考えていきたいと思っております。いざという時に市民みんなで助け合える地域(ふるさと)でありたいと活動内容を検討中です。
 このように私たちは、人と人とのコミュニティを通じて自分たちのふるさとをより身近に感じ、大切にしていけたら良いと考えております。