「ふるさとづくり'96」掲載 |
<集団の部>ふるさとづくり振興奨励賞 |
郷土の歴史を生かした活性化運動 |
新潟県長岡市 新組地区活性化協議会 |
新組地区は新潟県長岡市の北東にあり旧古志郡新組村の地名で昭和29年に長岡市に合併した農村地域である。10年前に新組町、福島町の耕地にバイパスが通り、さらに、農地を潰し、工業団地、住宅団地ができ町は大きく様変わりした。地域活動、地区行政も活気が無くなりまるで歯車が止まってしまったようだった。そうしたなか平成4年に、あしたの新潟県を創る運動協会を知り、早速資科を取り寄せ、活性化運動に取り組むことになった。 基幹生活活性化道の建設促進 栃尾市から桑探峠を越えて見附市の田井町で止まっている県道が、新組地区内を通り東バイパスまで通る計画がある。それならば、新組地区が快く受け人れ、既設の県道の混雑緩和と道路新設で地域おこし、活性化を図るべきだと、新組地区活性化協議会(代表・恩田誠一さん、メンバー240人)は、各町内より委員を送り出し30人で県道促進期成同盟会を組織し、市や県当局への陳情、折衝を重ねてようやく、5町内の農地を貫く5キロの道路延長が決定された。現在、協議会では関係する4町内に市場区画整備に賛同してもらうため対話集会をしている。1本の道路が通ることで交通形態、生活環境が変わる。協議会が取り組んだ運動は地域の活性化に大いに役立ったのである。 交通安全施設の充実 さらに、郷土誌編纂、良寛の弟子貞心尼の閻魔堂再建への協力など数々の運動を進めながらも、PTA、青少年育成会から『小学校が週5日制となり、子どもが健全に遊ぶ場が欲しい』との話が出たのを受け児童館の建設にも取り組んでいる。しかし、建設予定地が新組地区の中心で、保育所、小学校、公民館があり、さらに県道が通る大変危険な箇所であった。そこで信号機と歩道新設のための働きかけを続け、運動開始2年後に信号が、3年目には300メートルの歩道が完成したのである。 協議会が活動を始めて4年目、ようやく地区全体の歯車が動き出した感じである。今年は町内毎に活性化委員会が設けられ生活会議が始まった。地域課題の解決に向け更に運動を続けていこうとしている。 |