「ふるさとづくり'97」掲載 |
<集団の部>ふるさとづくり振興奨励賞 |
花に囲まれたまちづくり |
広島県新市町 芦品郡新市町上戸手町内会 |
上戸手町内会(代表・田上毅さん、メンバー750世帯)は、花と緑のあふれる町づくりをめざし、メインストリートを花があふれる交流の場とするなどの活動を行い、和気あいあいとした住民のふれあいをつくっている。 メインストリートをふれあいの場に 上戸手町内会では、この町内をだれが訪れても気持ちのよい潤いのある花と緑の町にしたい。こんな願いから、町内会の組織に「花と緑の町づくり委員会」を設け、町内のメインストリートを「フラワーロード」と名づけた活動を進めている。大型のプランターを設置し、1年中花がたえることなく咲くようにし、そして夜でも住む人々が交流ができるようにと、照明灯を設置しふれあいの場としている。夏には、ここを会場として盆踊りが催されている。 そして、各家庭にもプランターを設置し、花を育てる活動を行い、町内が花で囲まれることを目指している。また、1995年には松喰虫の被害で荒れ果てた共有林に、桜とモミジ1,000本の植樹を行い、何年か先には自分たちが植えた樹の下で、宴会などをするのを楽しみに活動を続けている。 時代にあった組織づくり かつてこの地域は純農村地域であったが、高度経済成長以降、農地は住宅地に転用されていった。転用が計画的でなかったため、町内会の支部や班が地形的にも入り組んだり、支部・班の世帯数もバラバラになるという状況になってしまった。そこで、支部・班組織の整理を行った。当初、長年慣れ親しみ、培われた支部・班を離れることに、反対もあったが、たびかさなる話し合いの中で適正規模の支部・班をつくることができた。いまでは、新しい支部・班のなかで、新しいコミュニケーションもでき、地域の行事も活発化している。 また、地元企業が研修施設を地域に開放し、ここが住民交流の場ともなっている。この施設では、地元出身のピアニストなどを招いてコンサートも実施している。 さらに、これに呼応するように他の企業からも寄付の申し出があり、町内の最大イベントである祇園祭の囃し太鼓の練習場としたホールを山間部に建設することができた。これまで住宅街の集会所で行っていた太鼓の練習は、町民の苦情を苦にせずにできるようになった。 |