「ふるさとづくり'97」掲載

＜市町村の部＞ふるさとづくり振興奨励賞

スリーセブンでまちおこし

徳島県　穴吹町

穴吹町は全国に１つしかない郵便番号７７７の町。平成７年７月７日を「穴吹町７７７（スリーセブン）特別記念日」として、いろいろな記念行事を行った。中でも、全国の平成７年７月７日生まれの赤ちゃんに「町の花百日紅（さるすべり）プレゼント」は心温まる企画として大きな反響を呼んだ。 穴吹町７７７特別記念事業 　町を流れる穴吹川は四国の中で最上位にランクされる清流。住民によるクリーン作戦が毎年展開されており、町の誇りになっている。さらに町の自慢は全国に1つしかない郵便番号７７７というラッキーナンバー。平成７年１月、ラッキーな情報を発信できるまちづくりを行おうと、職員のアンケート調査を実施し、町内各種団体と協議の結果、平成７年７月７日から３日間「穴吹町７７７特別記念事業」を実施することになった。 　イベントでは、会場に幼小中学校生の将来の夢を描いたジャンボ七夕飾りが飾られた。また、７年計画で町内７か所に北斗七星を表した宮殿を毎年１か所ずつ建設していくという事業の第１弾の落成式も行われた。さらに郵便局主催の絵手紙教室、夜には商工会主催の花火大会が行われ７７７発の大輪の花が夜空を焦がし、２，０００人の歓声を誘った。 全国の赤ちゃんに町の花百日紅を 　この記念事業は町内だけにとどまらず、全国に向けた企画があった。それは、郵便番号と同じ平成７年７月７日生まれの全国の赤ちゃんに、町の花百日紅をプレゼントしようというものである。 　心温まる企画として反響を呼び、しめ切り後も希望が相次ぎその数は予想を遥かに上回る２，６００件にも及んだ。町では、１，５００人の申込みを見込んでいたので、１，１００人分が不足。この赤ちゃんへには満１歳の誕生日にプレゼントすることになるなど嬉しい誤算だった。 　さらに、全国からお礼状が届き、「遠くの知らない町から誕生祝が届き、記念樹にしたい」「子どもが大きくなったら穴吹町を訪ねたい」などや「自治体は堅い所というイメージが変わった」というメッセージもあった。 　平成１４年７月７日には町の花をプレゼントした子どもたちが７歳になる。その夏休みには町に招待して穴吹川に映える百日紅を見てもらえるように今、百日紅によるまちづくりを町民と町が一緒になって進めている。