「ふるさとづくり'98」掲載 |
<集団の部>ふるさとづくり振興奨励賞 |
清掃事業所職員から市民へ、リサイクルの啓発 |
埼玉県川越市 川越市役所自主研究グループ「GUM」 |
市役所でごみ収集業務に携わるなか「地球環境の保護を常に視野に入れ、常に問題意識を持ち柔軟な発想で考え、行動できる職員になりたい…」こんな思いを持つ、職員たちが集まり、平成7年7月に川越市役所自主研究グループ「GUM」(代表・原武孝成さんメンバー11人)が結成された。生ごみの堆肥化やそれを利用した菜園活動、環境問題に関する啓発活動を勤務時間外に『自主的』に取り組んでいる。 生ごみの堆肥化事業スタート まず、生ごみ処理機をメーカーに交渉して1年間無償で借り受けることにした。そこでできた堆肥を使用し、市の体験農園で白菜やほうれん草などの栽培を手がけた。こうしてできた野菜を使用した「リサイクル鍋を楽しむ会」が保育園で開かれ、子どもと親が身近な環境問題を考える契機となった。 その後この堆肥化事業は、市の予算で正規の事業として運営されることになった。また、市民が楽しく参加・交流・体験できるイベントとして、環境フェア「はぴさいくる」も実施している。フリーマーケット、リサイクル工作教室、段ボールハウスコンテストなどに3万人が集まり、その中からリサイクルの輪が広がることをめざしている。 エコ・リサイクル・シティ構想 今後は、エコ商品の販売、食品トレーやペットボトルの店頭回収、商店街版環境フェアなどを柱とした「エコ商店街」の展開をめざしている。また、衣類のリサイクルを環境と福祉のネットワーク化の視点から取り組みたい。これは家庭で不要になった衣類を授産型福祉施設で回収、リサイクルしてもらうシステムで、行政の負担を増やすことなく、ごみの減量・資源化ができる点が大きな特長である。 メンバーは、これまでの活動を通じて、お金をかけなくてもアイデア次第でできることに自信を持ち、これからも1人でも多くの人に資源の大切さを理解してもらおうと意欲的である。 |